錆発生のホーローバス
比較的大きく深い錆発生のホーローバスです。
ヘアークラック程度の浅い錆でしたらエポキシパテ処理で抑える事も可能かと思いますが写真のような深い錆では短期間で再発する場合も有りますのでより強力でより作業性の良い錆止め材を探しておりました。
錆転換系錆び止めプライマーサビシャット
錆転換系で錆固着力の強力な2液性プライマー、サビシャットの検証を行いました。
検証ポイントは、
○強力な防錆力、錆固着力があるのか
○ヘアークラックへの浸透性が高く除去出来ない錆に対しても錆転換により防錆し強い
固着力があるのか
○錆部以外のホーロー部にも付着する事も想定し、これの密着力はあるのか
これらについて検証してみました。
サビシャットは錆び止め剤で定評のある大日本塗料の製品です。
試験材
試験材は、
�〇�の進行した鉄蓋
�▲曄璽蹇爾汎閏船�ラス質の釉薬タイル(密着確認)
2液混和
主剤5:硬化剤1 割合での混和状況です。
混和後の使用可能時間は5時間(20℃)です。
塗布後3時間以上(20℃)待って→エポキシパテ処理します。
サビシャット塗布
刷毛塗りでサビシャットを塗布しました。
研磨部と無研磨部への塗布です。
硬化
3時間後の硬化状況です。
右半分が塗布面ですです。
錆転換系ですので右下の錆部が錆と反応して黒錆に転換されているのが確認出来ます。
固着力確認
カッターナイフでのスクラッチテストです。
錆を強力に固着しています。
密着テスト
ホーロー部に付着した場合の密着力確認で釉薬タイルで碁盤目剥離(JIS規格)を確認しました。
結果は0/25マスで問題ありません。
結果
結果はホーローバスの防錆として充分な効果を確認できました。
2液性のプライマーではありますが、次工程のインターバルも比較的短く作業性も良かったです。
推奨出来る錆び止めプライマーで今後は120gセットに小分けして近日ネットショップで扱いさせて頂きたく思います。
大日本塗料データ(ご参考)
サビシャット製品説明
サビシャット基本仕様
床面の防滑塗装(ノンスリップ)
主には雨で濡れると滑りやすい玄関周りとかベランダのタイル床で行っております。
※タイル浴槽洗い場は常に濡れている為、タイル裏のモルタルの含水率が高く、
タイル目地が乾きません。この為目地に塗った塗料は剥離しますので塗装不可です。
アルミナ骨材
アルミナ骨材は一般に珪砂より細かい透明度の高い砂骨材です。
珪砂使用ではノンスリップ面が黒っぽくなるのに較べアルミナ骨材では黒っぽくなりません。特にクリアー仕様ではアルミナ骨材を使用します。
アルミナ骨材使用のノンスリップ工法
白の角タイルにバスピュアコートクリアー→アルミナ骨材手撒き→バスピュアコートクリアー塗布しました。(パイロキープクリアーの使用でも同様)
上のタイルは♯36粒度のアルミナ骨材撒きです。強いノンスリップを必要とする場合は♯36粒度を使用する場合があります。仕上がり感は少し粗い感じがします。
一般に♯60〜♯36粒度のアルミナ骨材使用。番定が大きくなるにつれ細かくなります。
FRP製トイレの蓋
自社店舗のトイレの蓋をバスピュアコートパステルブルーで刷毛塗りしました。
自社のトイレと思い安易に硬くなった使い回しの刷毛で塗装をしてしまい刷毛目とブツ肌となってしまいました。せめて新しい刷毛で塗装すれば良かったです。
ブツ肌
多分刷毛に残っていた塗料カスによるブツと思います。
スポンジジスク研磨
クリアー塗装で改修したいと思います。
刷毛目はキツイですがザラつくブツ肌は滑らかにしたいです。
カラーが白く変色しない程度に手掛け研磨をします。
3Mのスポンジジスク(マイクロファイン)で研磨しました。
研磨紙粒度では♯800〜♯1000くらいと思います。研磨紙は塗膜が黒くなりますので使用しません。
研磨粉
研磨粉拭き取り
研磨後はウエスに若干のシンナーを含ませ研磨粉を清掃します。
研磨後
細かな粒度のジスクですが研磨しましたので艶は引けています。
ブツ取り
ブツ頭は研磨しましたので手障りは滑らかになりました。
刷毛目は残っています。
バスピュアコートクリアー計量
塗り面が小面積なので少量計量です。
バスピュアコートは主剤8対硬化剤2割合です。
合計50gを作成しますので主剤は40gとなります。
バスピュアコートクリアー計量
硬化剤10gを追加して50gです。10%くらいのシンナーを追加しました。
クリアー塗装
クリアー塗装完了です。
艶や研磨傷は戻りました。ブツ肌は無くなりザラツキは無くなりました。
バスピュアコートクリアーのべた付き切れは40分くらいでした(室温28℃)
4時間で半硬化12時間で硬化が目安です。
クリアーはダレやすいので均一の薄塗りです。
ホーローベースコートJW白 ローラー塗り
ホロ―バスのローラー塗装を想定してカラー木板を塗装してみます。
�〜巴呂梁�付け研磨
最初は素地の足付け研磨です。
今回はカラー木板ですので3Mのスポンジジスク ミディアム使用です。
スポンジジスクはバスタブの局面や入隅部の研磨がし易く研磨面が黒くなりませんので推奨です。ホームセンターにも置いてあります。
実際のホーローバス素地研磨は表面が大変硬いので最も粗目のジスクペーパー等を使用します。紙ジスクなら♯100番以上の極粗目を使用します。
目粗しは長期密着性の為には必要な作業ですので丁寧に行います。
表面の艶が消える程度が理想です。
�▲轡鵐福蔀�脂、清掃
�,慮λ疂瓦般�分等をバスピュアコートシンナーで清掃します。
他にラッカーシンナー、ウレタンシンナー等の強溶剤も使用可です。
実際のバスタブでの注意点ですが、バスタブ周りにはシリコンシーリングが打ってある場合が多いです。
シリコンシーリングを触ったウエスや軍手で塗装面を拭いたり触ると塗料ハジキが発生する場合があります。要注意です。
※シンナー使用時は窓を開け扇風機等の送風機で換気して下さい。
��-1ホーローベースコートの計量、小分け
ホーローベースコート計量 合計500gセットに小分け。
小分けの内訳(主剤白435g、硬化剤飴色65g)
写真は主剤白 435gを計量中です。
��-2ホーローベースコートの計量、小分け
(ローラー塗り)ホーローベースコート計量 合計500gセットに小分け。
小分けの内訳(主剤白435g、硬化剤飴色65g)
写真は硬化剤飴色 65gの計量追加中です。
この500gは刷毛、ローラーを使用してバスタブを1回塗りする場合の量です。
(吹付け)の場合は1回で厚付け可能ですので標準800gを作成します。
��-3 ホーローベースコートの混和
ホーローベースコート計量 500gセットに小分けした塗料に
JW専用EPシンナーを5%〜10%添加混合します(25g〜50g)
ベースコートは必ずJW専用EPシンナーで希釈します。
尚、刷毛や機材の洗浄もこのEPシンナーを使用します。
※他のシンナーを使用した場合、ゲルします(溶けません)
塗料としても壊れますのでご注意下さい。
ローラー
今回はローラー塗りします。
今回はホームセンターでもよく見かけるマイクロキューブを使用しました。
マイクロファイバー繊維使用の溶剤対応のローラーなのですが、
結果的には残念ながら抜け毛が多くお奨め出来ません。
ローラー
写真のローラーは弊社が使用していますスーパーエクセル4インチ中毛です。
抜け毛が少なく作業性の良いローラーですがホームセンターには置いて無いかもしれません。ネット通販や弊社のネットショップでは購入可能です。
いずれにしても抜け毛が少ない溶剤対応のローラーをご使用下さい。
長さは4インチが作業性が良いと思います。
��-1 ホーローベースコートは基本1回塗り
ローラーをあまり押さえつけないで1回塗りしました。
出来るだけ平滑に均一になるよう塗ります。
塗料の性質上、ローラー塗り、刷毛塗りでは色むらは出ますが密着強化が目的ですので平滑に塗れていれば問題ありません。
ベースコートの塗り回数は基本1回塗りです。
全体に下地が荒れていて厚付けしたい場合の2回目は翌日塗りとなります。
��-2 ホーローベースコート追っかけ2回塗り(下地の粗い部分のみ)
1回目を塗りながら乾燥を待たず追っかけて2回塗りしました。
透けや色むらは少なくなります。
下塗りのベースコートですのでこの程度の塗り具合で良いです。
ホーローバスで素地が部分的に荒れている箇所ではこの様に追っかけ塗りで厚塗りをする場合がありますが肌は柚子肌となりますので全体の追っかけ塗りはしません。
錆部はエポキシパテ処理→平滑研摩→ベースコート塗り
�ゥ曄璽蹇璽戞璽好魁璽噺λ�
翌日十分塗膜が乾燥硬化してからスポンジジスクミディアムで研磨しました。
表面を平滑にし、上塗りが綺麗に塗れる様整えます。
研磨粉は十分に除去します。掃除機、シンナーウエス等で除去します。
この状態で上塗りの塗布可能です。
上塗りバスピュアコート計量
バスピュアコート主剤パステルアイボリーの小分け計量です。
バスピュアコートの混合割合は、主剤8:硬化剤2の割合です。
今回は小面積ですので主剤160g:硬化剤40g合計200gを作成しました。
シンナーは10%〜15%ですので20gを添加しました。
写真は主剤のアイボリーを160g計量中です。
※実際のバスタブの場合は基本上記の2倍
主剤320g:硬化剤80g合計400gを作成します。
シンナーは10%〜15%ですので40g〜60gを添加します。
上塗りバスピュアコート計量
硬化剤(透明)を40g追加して合計200gとします。
上塗りバスピュアコートに適量のシンナー(今回は20g)を添加し攪拌棒で30秒程度の攪拌中です。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目です。
ローラーをあまり押さえつけない(しごかない)様に一定方向中心で塗装します。
バスタブ壁面ではダレが出ますので下から上への一定方向を中心に塗ります。
※1度塗った所は後からいらわない。
※2液混合塗料は時間の経過で塗料が固く粘る様なります。抜け毛の原因となりますので
その場合はシンナー追加で微調整して下さい。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目終了です。
1回目の研磨
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目終了後、今回は4時間位で表面の研磨が可能でしたので、スポンジジスクミディアム〜♯400番程度の粒度で研磨しました。
ゆず肌を平滑にする。ゴミ噛みブツを平滑にする。等の目的で2回塗り前に調整します。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目終了です。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目の調整
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目が硬化しました。
若干のブツやザラツキがあります。
※これらの仕上げは細かな粒度のジスクで最小限で軽めの研磨調整とします。
全体を強めに研磨してしまうと艶引け、ジスク目残りとなります。
ジスク調整した部分の仕上げは次の2種類です。
�.灰鵐僖Ε鵐描凸棔塑挂椶鮖藩僂訓霆个靴垢襦�
�▲丱好團絅▲魁璽肇�リアーを塗布する。
バスピュアコートクリアー塗布
今回はバスピュアコートクリアーの塗布で最終仕上げしてみます。
小面積に塗ってみますので少量の小分け作成です。
クリアーも主剤8:硬化剤2割合ですので主剤40g:硬化剤10gの混合で合計50gを作成しました。
クリアーは元々粘度が低いのでシンナー希釈は5〜10%と少な目とします。
多く入れるとダレ易くなります。
硬化促進剤の添加
一般では使用しませんが業者様では施工を急ぎますので硬化促進剤を添加される場合もあります。その場合は塗料重量に対し2%の極少量添加します。
今回の50gの塗料に対しては1gとなりますので合計51g(写真)となります。
バスピュアコートクリア塗布
左側にクリアーを塗布しました。
見た目で艶は復活しました。研磨目も分からなくなっています。
バスピュアコートクリア塗布
見た目で艶は復活しました。研磨目も分からなくなっています。
バスピュアコート仕上がり面
バスピュアコート仕上がり面です。
今回はクリアー仕上げとしました。
より精度を上げるにはクリアー仕上げはお奨めです。
1工程増えますが、艶感、肌触り、耐汚染に優れた面となります。
以上で今回のローラーテスト塗りは終了です。
ホーローバス施工ではホーローベースコート〜バスピュアコート塗装となります。
ポリバス施工ではバスピュアコートのみの塗装となります。
※但しポリバス施工でも表面に多数のヘアークラックがある場合はホーローベースコートやエポキシパテを使用して補強する場合もあります。
耐薬品テスト
4/29の耐溶剤試験に続き各種塗料の耐薬品テストを行います。
使用薬品は耐アルカリ性、耐酸性の指標によく使用される苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、硫酸、塩酸、次亜塩素酸ナトリウムです。
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液です。
次亜塩素酸ナトリウムはプールや水道水、その他の殺菌一般に使用されており日常で馴染みのある薬剤です。
塩素系漂白剤や徐カビ剤にも使用されております。
かなり希釈した状態では一般に使用されますが、水が蒸発して高濃度になる部分では鉄を酸化させ有機物も腐食させる意外にやっかいな薬剤です。
左から
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)30%溶液
塩酸20%溶液
硫酸20%溶液
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液
5/9よりスタートしました。
超耐溶剤、耐薬品塗料SP−573
4/29の耐溶剤試験で大変優れた耐溶剤性を示した特殊塗料SP−573を中心に各種塗料の耐薬品性を見ます。
金属腐食度合いも併せて見たいのでSP−573は金属蓋(鉄)に塗装しています。
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液と金属の反応には驚きました。
大変不安定です。金属を入れたとたん泡を吹きながら反応腐食を始めました。
常温でも徐々に自然分解するが、日光特に紫外線や温度上昇により分解は促進する。また、溶液中に重金属(コバルト、ニッケル、銅、鉄など)および塩類が存在すると著しく分解が促進する。さらにpH値が低下すると分解が促進し、特にpH7以下の酸性になると分解反応が生じ、pH5より酸性下では急激に塩素ガスが発生するため危険である。pH5〜7の領域は、次亜塩素酸態濃度が最も高いため強い殺菌作用を示す。
との事で金属には大変不安定な薬剤です。
屋内プールでの鉄鋼腐食が激しい事を目の当たりに見ました。
SP−573はクリアーにグレー色も加えました。
併せて薬品の48時間滴下テストもしています。
滴下テストは最初は水で希釈された状態ですが、水が蒸発するにつれ濃度が上がり徐々に強酸、強アルカリに変化します。
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液はもともとは淡い黄色の水溶液でしたが、2日間で赤黒い水溶液のに変わってしまいました。
金属の腐食錆色です。赤錆色を通り越して黒錆色になりました。
水溶液を捨てたら鉄錆の最終形の黒錆が底に溜まっていました。
余談ですが錆転換系錆止めは赤錆→黒錆に転換させて固着安定させるメカニズムです。
金属蓋とブリキ板の裏面です。
黒くなっている部分は腐食が進行して穴が開いています。指で触ると欠け落ちます。
たかだか2日間ですからびっくりの強反応です。
これ以上浸漬していると土台の金属自体が無くなりますので、次亜塩素酸ナトリウム+鉄素地の試験はこれで中止します。
次亜塩素酸ナトリウム溶液の耐薬品テストは素地を変更して行います。
パイロキープ塗膜を試験していたブリキ板です。
塗膜自体は正常です。
SP-573クリアー塗膜を試験していた鉄蓋表面です。
こちらも塗膜自体は正常です。
塗膜はバリアーとして機能しています。