2018/05/31 09:31:47
前回に続き、錆発生ホーローバス改修の仕上げ工程です。
硬化したベースコートを3Mスポンジ研磨ミディアムで研磨、平滑に整えます。
大体の色合わせした塗料を調色トナーにより現場色合わせします。
調色用トナーは弊社ではハイコンク溶剤用を使用しています。
薄いクリーム色なので、白原色、オーカー、黒使用です。
刷毛は油性用人工刷毛(ナイロン)の使用です。
小面積なので30�佗�くらいが最適です。
少量を縁に塗って色調整します。
若干濃い目としています。
上塗りの1回目塗布状況です。
塗り箇所を明確にする為、1回目は若干濃い目で塗布しました。
上塗りの2回目塗布状況です。
1回目の調色主剤を白主剤で薄色調整して元色に合わせました。
周りと違和感無く仕上がり完成です。
軽微ですが一部に錆が発生し、点々と小さな膨れのあるホーローバスです。
錆が表に出る。膨れが発生する。のメカニズムは、塗膜下の隠れた錆が水分を
抱きこんでいて、錆が成長したり温熱によって抱き込んでいる水分が膨張したりで発生します。
逆に言えば錆を取り除き、発生源の金属面と水分を遮断すれば錆の発生は収まる事となります。
今回は簡易ですが、ある程度の長期封じ込めを想定した改修を行いました。
必要最低限の改修仕様です。ご了承願います。
最初に錆部、膨れ部の全てにカッターナイフを入れカッターナイフや皮スキの先、スポンジ研磨で丁寧に錆を除去しました。
錆除去後の状況です。
今回は錆が点錆でしたのでこの程度のハツリとしましたが、錆が大きく発生している場合は大きなハツリ→おおきなさび落としとなります。
次にとても重要な強制乾燥作業です。
塗膜の裏に隠れてる水分を乾燥させます。
表面温度が60℃位で10分間程度時間をかけてしっかり乾かします。
あまり熱くしすぎると塗膜が劣化しますので50〜60℃位で。
弊社が推奨しておりますエポキシパテ、ソーラー社のEPOX♯910ソフトです。
絶対これと言うことではありませんが、ポリエステルパテ(ポリパテ)はNGです。
下地付着性、上塗りの付着性共良くありません。
2剤型エポキシパテをご使用下さい。
速乾性ですから使用分を少量づつ混ぜ合わせながら使います。
エポキシパテはパテヘラで丁寧に伸ばし30分〜1時間くらい待って♯320スポンジ研磨で研磨して表面を整えました。
水分の遮断とハツリ箇所の段差調整が目的です。
美装に問題無い程度の厚膜が必要となります。
次にベースコートを刷毛塗りして前処理は完了です。
ベースコートは粗いエポキシパテの表面を整える、上塗り付着性を高める目的で使用します。
エポキシパテ→ベースコート→上塗りの工程で水と鋳物金属の縁を切ります。
次は後日ベースコートがしっかり硬化した後、表面研磨して上塗り作業で仕上げます。
今日は久しぶりにパイロキープのバスタブ刷毛塗り塗装の立ち合いです。
刷毛塗りの場合は、バスピュアコート使用が多いので、久しぶりです。
計量は1回塗り分の300gを小分けしました。
小型の浴槽なので300gでも少し余る感じでしょう。
短いインターバルで2回目を塗りたいので硬化促進剤を2%添加します。
300gの2%なので6gとなります。
5gのスポイドを使って約6gを計量しました。
混和内訳は、パイロキープTS2000主剤(300gの7割)210g
パイロキープTS2000硬化剤(300gの3割)90g
1回目のシンナー量は15%程度のしゃぶ目(薄目)希釈で伸ばしきみに塗ります。
なので300gに対するシンナー分量は、45g程度です。
210g:90g:45g:6gを料理秤やスポイドを使って計量します。
この4材を混合して1分くらい混ぜ棒で攪拌です。
余談ですが、大きめの浴槽の場合、上記の混合比が、塗料400gの小分け
(主剤280g:硬化剤120g:シンナー60g:硬化促進剤8g)となります。
1日に1回塗りとか、インターバルに6時間程度の余裕があるとかの場合は
硬化促進剤は省いてもかまいません。
今回の使用刷毛は、ホームセンターユーホーで購入した多用途1等刷毛7�冑�です。
ちなみに270円でした。使い捨てになってしまうのでなるべくリーズナブルで使い良い物を探します。
いつものように埃、抜け毛の少ない溶剤可能のナイロン刷毛です。
油性用とか万能用とか記載の刷毛を探します。
使った感じは少し溶剤に弱い感じで今一腰も弱い感じでしたが、
十分綺麗には塗れました。
前処理研磨(目粗し・足付け)には「3Mスポンジ研磨♯320番」を使用しました。
〜混和シンナーを流用して十分な脱脂(2度拭き)をしました。
1回目の刷毛塗り中です。
職人さんは建築系ベテランの方で今回初めてバスタブへの挑戦です。
丁寧な塗装をされる職人さんで、刷毛さばきは流石です。
約1時間半でタック(べたつき)が切れましたので部分研磨を行い、
2回目の仕上げ塗装です。
基本混合割合、分量は1回目と同様ですが、
2回目はシンナー割合を15%→10%に落としマブ目(濃い目)とし、
色止まりと膜厚確保を考慮しました。
天場も含め奥から手前へ、奥から手前へ、仕上げながら逃げます。
仕上がり状況です。
混合割合等はお手伝いさせてもらいましたが、初めてのバスタブ刷毛塗りで刷毛目もゆず肌も少なく申し分の無い上がりにびっくりです。
塗装前の刷毛洗いも行いブツ肌も発生しませんでしたので
今回は仕上げポリッシング作業は行いませんでした。
明日は壁面のタイルを同一材料で塗装されるそうです。
浴槽とタイルの際はシーリングして塗料をかぶせ塗りしたいとの事でしたので、
シーリングはノンブリード型の変性シリコンをお勧めしました。
後打ちの場合はシリコンシーリングとなります。
今回唯一の反省点は、ピンセットを忘れました。
いくら抜け毛の少ないナイロン刷毛も数本は抜け毛します。
皮スキの先で取りましたが、ピンセットは用意した方が良いですね。
1回目と2回目の間の乾燥促進にはこの小型送風機を高め位置からバスタブ底板に向け中風を送りました。
送風は全体の乾燥を早めるのと、底板付近はシンナーが籠る為、乾燥が極端に遅れる場合があります。手待ちを短くするには効果大です。
それからもう一つ重要なポイントでドライヤーの用意が必要です。
排水口や金物周りの水分残りで剥離する場合があります。
水気は十分乾燥させます。
めんどうでも浴槽塗装は細心の注意が必要です。
ポリカーボネートへの塗装も比較的難易度の高い塗装で、よく剥離の話しを聞きますのでこれもチェックしてみました。
強度が強いのでカーポートやウッドデッキ、テラス、歩行通路の屋根材として多数使用されてます。半透明のポリカの艶が無くなり透明度が下がったのでクリアーにより復活させたい等のお話し多いですね。
これまでの一連の付着力チェックでバスピュアコートは各素地に対して想定以上の付着力を示して驚いてきましたが、ポリカにおいてもプライマーを入れた工程が22/25〇〜◎に対し単体の工程が25/25◎です。カッターナイフでスクラッチ剥離チェックを行いましたが、これも不安がありませんでした。
残念ながらバスピュアコートにはクリアーがありませんので、クリアーの工程の場合、
弊社では1液密着強化プライマークリアー+パイロキープTS2000クリアーの仕様となります。
パイロキープの場合、抜群の耐候性、耐薬品性、耐熱性がありますのでクリアーの場合はこれを推奨させて頂きます。
写真では目粗しポリカの透明度が回復しています。
一連のバスピュアコート付着試験の最終は、
使用の一番多いバスタブへの塗装です。
FRP(ポリバスカット片)に4種類の前処理で付着力を検証してみました。
��FRP(ポリバスカット片)シンナー脱脂
��FRP(ポリバスカット片)シンナー脱脂
→1液密着強化プライマークリアー塗布
��FRP(ポリバスカット片)目粗しシンナー脱脂
��FRP(ポリバスカット片)目粗しシンナー脱脂
→1液密着強化プライマークリアー塗布
碁盤目試験JIS K5400-8.5に準じた25升とこれより1ランク厳しい旧碁盤目試験100升
にてセロファンテープ、高粘着のガムテープ剥離をみました。
シンナー脱脂のみの前処理評価です。
��FRP(ポリバスカット片)シンナー脱脂
��FRP(ポリバスカット片)シンナー脱脂
→1液密着強化プライマークリアー塗布
碁盤目試験JIS K5400-8.5に準じた25升とこれより1ランク厳しい旧碁盤目試験100升
いずれも25/25、100/100の10点評価で◎でした。
次は基本仕様の目粗し→シンナー脱脂での評価です。
��FRP(ポリバスカット片)目粗しシンナー脱脂
��FRP(ポリバスカット片)目粗しシンナー脱脂
→1液密着強化プライマークリアー塗布
碁盤目試験JIS K5400-8.5に準じた25升とこれより1ランク厳しい旧碁盤目試験100升
いずれも25/25、100/100の10点評価で◎でした。
※今回のテストで1液密着強化プライマークリアーの初期密着性の良さは確認出来ました。但し耐水性、耐熱性、経時密着性等は今後観察を要しますのでバスタブ、洗い場使用は出来ません。
試験は現在のJIS碁盤目剥離試験25升より厳しい旧碁盤目100升も取り入れ
検証してみましたが、いずれもいずれも25/25、100/100の10点評価で◎でした。
この結果からバスピュアコートの付着性は安心出来るものと考えます。
但し、バスタブ、バスルームの塗装は過酷な環境で長期間保たさないといけません。
よって施工仕様はこれまで通りで実績のある
目粗し→シンナー脱脂→バスピュアコート2回塗りを標準仕様とさせて頂きます。
一連で陶器タイル→鏡面ブリキ→鏡面ステンレス→塩ビシート→FRP(ポリバスカット片)へのバスピュアコートの付着力を検証してみましたが、いずれも十分に安心してお勧め出来る結果だと再認識出来ました。