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耐薬品試験

2019/05/14 20:43:33  実験室

耐薬品テスト

4/29の耐溶剤試験に続き各種塗料の耐薬品テストを行います。
使用薬品は耐アルカリ性、耐酸性の指標によく使用される苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、硫酸、塩酸、次亜塩素酸ナトリウムです。

次亜塩素酸ナトリウム12%溶液です。
次亜塩素酸ナトリウムはプールや水道水、その他の殺菌一般に使用されており日常で馴染みのある薬剤です。
塩素系漂白剤や徐カビ剤にも使用されております。
かなり希釈した状態では一般に使用されますが、水が蒸発して高濃度になる部分では鉄を酸化させ有機物も腐食させる意外にやっかいな薬剤です。

左から
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)30%溶液
塩酸20%溶液
硫酸20%溶液
次亜塩素酸ナトリウム12%溶液
5/9よりスタートしました。


超耐溶剤、耐薬品塗料SP−573

4/29の耐溶剤試験で大変優れた耐溶剤性を示した特殊塗料SP−573を中心に各種塗料の耐薬品性を見ます。
金属腐食度合いも併せて見たいのでSP−573は金属蓋(鉄)に塗装しています。

次亜塩素酸ナトリウム12%溶液

次亜塩素酸ナトリウム12%溶液と金属の反応には驚きました。
大変不安定です。金属を入れたとたん泡を吹きながら反応腐食を始めました。


常温でも徐々に自然分解するが、日光特に紫外線や温度上昇により分解は促進する。また、溶液中に重金属(コバルト、ニッケル、銅、鉄など)および塩類が存在すると著しく分解が促進する。さらにpH値が低下すると分解が促進し、特にpH7以下の酸性になると分解反応が生じ、pH5より酸性下では急激に塩素ガスが発生するため危険である。pH5〜7の領域は、次亜塩素酸態濃度が最も高いため強い殺菌作用を示す。

との事で金属には大変不安定な薬剤です。
屋内プールでの鉄鋼腐食が激しい事を目の当たりに見ました。

SP−573はクリアーにグレー色も加えました。

併せて薬品の48時間滴下テストもしています。
滴下テストは最初は水で希釈された状態ですが、水が蒸発するにつれ濃度が上がり徐々に強酸、強アルカリに変化します。

次亜塩素酸ナトリウム12%溶液

次亜塩素酸ナトリウム12%溶液はもともとは淡い黄色の水溶液でしたが、2日間で赤黒い水溶液のに変わってしまいました。
金属の腐食錆色です。赤錆色を通り越して黒錆色になりました。

水溶液を捨てたら鉄錆の最終形の黒錆が底に溜まっていました。
余談ですが錆転換系錆止めは赤錆→黒錆に転換させて固着安定させるメカニズムです。

金属蓋とブリキ板の裏面です。
黒くなっている部分は腐食が進行して穴が開いています。指で触ると欠け落ちます。
たかだか2日間ですからびっくりの強反応です。
これ以上浸漬していると土台の金属自体が無くなりますので、次亜塩素酸ナトリウム+鉄素地の試験はこれで中止します。
次亜塩素酸ナトリウム溶液の耐薬品テストは素地を変更して行います。

パイロキープ塗膜を試験していたブリキ板です。
塗膜自体は正常です。

SP-573クリアー塗膜を試験していた鉄蓋表面です。
こちらも塗膜自体は正常です。
塗膜はバリアーとして機能しています。

塗料改質

2019/04/30 19:47:11  実験室

塗料改質

前回ブログでご紹介しましたSP-573の様にシリコン樹脂は強い耐久性があります。
最近の塗料はアクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂の長所を利用して構成されてい物が多いですね。
これらの配合割合で各種物性や作業性や美装性や単価が変化します。
単価は高いけれど大変物性や耐候性に優れた樹脂にフッ素樹脂があります。
塗り替えの困難な東京スカイツリー等ではフッ素樹脂塗料が使用されています。
よって塗料の改良改質にフッ素樹脂配合は効果的です。

フッ素添加剤

フッ素添加剤にはパウダー状の物と溶液状の物があります。
パウダー状の物は滑り性が良いのでグリス配合して潤滑性を高めたりフライパン表面に焼き付けてテフロン(フッ素加工)としたりします。高強度塗膜です。
塗料にパウダー配合する場合も有りますが、改質では樹脂溶液が扱い易いので今回は2種類のフッ素溶液を適量配合してベース塗料を改質してみます。
今回の改質の目的は、耐摩耗性のアップと耐汚染性のアップです。

塗板を平均化するため1種類3枚のテストピースを作成しました。
ベース塗料と比較して作用と副作用各種を見ます。
指触硬化時間、初期硬化時間、可使時間、初期硬度変化は微差です。

ベース塗料との比較ではレベリング性は良くなっていて蛍光灯写り込みの輪郭ははっきりしています(F200)目視ですがグロス値は90%程度はあるように見えます。
養生時間を72時間置いて耐汚染性、耐摩耗性の変化を見てみます。

油性マジック除去(ベース塗膜)

油性マジックの除去テストで耐汚染性を簡易確認しました。
写真はフッ素改質前のベース塗料です(強溶剤2液性アクリルウレタン)

シンナー拭き

〇シンナーによる塗膜軟化は特にありません。
〇マジックは取り切れず跡残りはあります。

油性マジック除去(フッ素改質塗膜)

写真はフッ素改質塗膜です(フッ素溶液 F-200、F-510)

シンナー拭き

〇シンナーによる塗膜軟化は特にありません。
〇マジックは取り切れず跡残りはありますが薄くなり一定の改質は出来ました。
 マジックの跡残り量で解る事は塗膜の緻密性アップと硬度アップです。
 緻密性アップと硬度アップは耐汚染性と汚染除去性アップに繋がります。
 結果フッ素塗料には及びませんが近い水準にはなりました。

超耐薬品性、耐溶剤性塗料SP-573

2019/04/29 19:36:56  実験室

強溶剤への浸漬

4/21ブログで浸透性防錆剤SP-573としてご紹介させて頂きました塗料です。
その後この塗料の全様が段々と解ってきました。
耐溶剤性、耐薬品性を大雑把に見ようとタイルにSP-573クリアーを塗り翌日にウレタンシンナーにドブ漬けして見ました。
通常大抵の塗料は数分後にはチリチリとしたチヂミや膨れを起こしてくるのですが、SP-573クリアーは一向に変化しません。24時間経過後も変化しません。
これまでにお目にかかった事の無い耐溶剤性です。
比較の為、強溶剤2液性ウレタン塗料1種類、強溶剤2液性フッ素塗料3種類をタイルに塗り同様にウレタンシンナーにドブ漬けして見ました。
養生時間は塗布後48時間以上です。


ウレタン塗料、フッ素塗料3種シンナードブ漬け

一般に最も耐薬品性、耐溶剤性が高いとされているのがフッ素塗料です。

一昼夜のドブ漬け後です。
左のウレタンクリアーは塗膜が完全にリフティングしています。
SP-573は変化ありません。

一昼夜のドブ漬け後です。
左端がSP-573です。右の3種類はフッ素樹脂系クリアーです。
フッ素の含有量等で耐溶剤性に違いが出ていますが、3種類のフッ素樹脂系クリアーはいずれも大小のリフティングが発生しました。
中央の黒墨は重ねていましたのでタイル裏のマジック文字が溶けて移りました。

左端のSP-573クリアーです。
単独→ウレタン比較→フッ素比較で継合72時間ドブ漬けしていますが変化ありません。
このまま長期漬け込んでいても変化は無い雰囲気です。

フッ素樹脂系塗料A板です。
24時間のドブ漬けで一部がリフティングしました。

フッ素樹脂系塗料B板です。
24時間のドブ漬けで全面がリフティングしました。

フッ素樹脂系塗料C板です。
24時間のドブ漬けで一部がリフティングしました。

他塗料との比較でSP−573の耐溶剤性の強さが判ります。
耐溶剤性がこれほど強いと落書き対策用途も有ります。
多分耐薬品性も強いと思われますので今後、耐硫酸、耐塩酸の耐酸性、苛性ソーダの耐アルカリ性も検証してみます。
強靭な場合は食品工場やプールで使用される殺菌剤の次亜塩素酸ソーダ対策や薬品ビットへの用途も検討出来ます。無溶剤と言ってもいいくらいの低VOC無臭なので病院内、食品工場等での使用も検討出来ますので楽しみな塗料です。
塗料はほぼ完成しているので北海道地区の食品工場では施工店主導ですでに実用している。
工場プラントでは防錆試験塗装中との事です。(メーカー談)
これだけの耐溶剤性がある=塗膜緻密性が高いとも言えます。
よってSP-573は浸透性防錆剤としての防錆力は十分期待できます。

パイロキープ、バスピュアコート、FRP直接塗りで耐熱水テスト

2019/04/23 09:50:33  実験室

パイロキープ、バスピュアコート、FRP直接塗りで耐熱水テスト

4/19ブログで作成のポリバス(FRP)カット片(直接パイロキープ2回塗り)を60℃の熱水に72時間浸漬後です。カッターナイフでスクラッチテストを行いましたが熱水浸漬前と変化無く密着不良、膨潤、艶引けの不安は全く感じません。
〇よってポリバスはこれまで通り、目粗し研磨→シンナー脱脂→直接の2回塗りの仕様を継続させて頂きます。

4/19ブログで作成のポリバス(FRP)カット片(直接バスピュアコート2回塗り)を60℃の熱水に72時間浸漬後です。カッターナイフでスクラッチテストを行いましたが熱水浸漬前と変化無く密着不良、膨潤、艶引け、硬度等の不安は全く感じません。
4/19での硬度はF〜Hで少し柔らかい感じが有りましたが4/23では塗膜は完全硬化しており2Hの硬度が出ていると思われます。傷も付きにくいです。
〇よってポリバスはこれまで通り、目粗し研磨→シンナー脱脂→直接の2回塗りの仕様を継続させて頂きます。

タイルの洗い場想定で

同時進行で行っておりましたタイルの耐熱水テストです。
タイルの洗い場では密着の悪いタイル+浴槽椅子等の摩耗+耐水で条件が厳しいです。
よって仕様をベースコートJW+上塗りとさせて頂いております。
72時間熱水浸漬後です。カッターナイフでスクラッチテストを行いましたが熱水浸漬前と変化無く密着不良、膨潤、艶引け、硬度等の不安は全く感じません。
〇よってタイル洗い場塗装は、目粗し研磨→シンナー脱脂→ホーローベースコートJW→上塗り2回塗りを推奨仕様とさせて頂きます。

85℃耐高熱水テスト

一般に塗料の耐熱限界温度は80℃と言われております。
よって今後は虐化テスト(不具合の発生を予測したテスト)ですが、85℃の高熱水に切り替えて経時変化の確認をして見ます。

85℃耐高熱水テスト結果

3種類の塗り板を85℃熱水に96時間浸漬しました。

バスピュアコート4/27 

バスタブカット片(FRP)に直接2回塗り
〇碁盤目2个離董璽彷輓イ任楼枉錣りません。
〇カッターナイフによるスクラッチテストでは、塗膜がフィルム状に剥がれる等の異常剥離はありませんでした。
〇塗膜の色変色は若干ありました。黒色が上っています。
〇塗膜の硬度は60℃浸漬後と比較して若干軟化しています。
ハードな虐化テストにしては特記する異常変化は有りませんでした。

パイロキープ4/27

バスタブカット片(FRP)に直接2回塗り
〇碁盤目2个離董璽彷輓イ任楼枉錣りません。
〇カッターナイフによるスクラッチテストでは、塗膜がフィルム状に剥がれる等の異常剥離はありませんでした。
〇塗膜の色変色は若干ありました。黒色が上っています。
〇塗膜の硬度は60℃浸漬後と比較して変化はありません。シリコン樹脂塗料の高耐熱性は現れました。
ハードな虐化テストにしては特記する異常変化は有りませんでした。

バスピュアコート4/27

釉薬タイルにホーローベースコートJW→バスピュアコート2回塗り
〇碁盤目2个離董璽彷輓イ任楼枉錣りません。
〇カッターナイフによるスクラッチテストでは、塗膜がフィルム状に剥がれる等の異常剥離はありませんでした。
〇塗膜の色変色は若干ありました。黒色が上っています。
〇塗膜の硬度は60℃浸漬後と比較して若干軟化しています。
ハードな虐化テストにしては特記する異常変化は有りません。

今回の熱水テストはFRP、ホーロー(タイル質)、洗い場・壁面タイルを念頭に行いました。
特に懸念される不具合はありませんでしたので熱水テストは終了させて頂きます。
尚、塗板は全て目粗し(足付け研磨)→シンナー脱脂清掃は行っております。
この前処理は必須です。

浸透性防錆剤SP-573

2019/04/21 18:39:18  実験室

2液性浸透性防錆剤SP-573クリアー及びカラー

長年懇意にしています大阪のメーカーS社が浸透性防錆剤サンプルを送って来てくれました。
まだ試作品との事ですがほぼ完成しており、あとはブツ取りを検討中とのことです。
超ハイソリッド且つ低分子のシリコン及び低分子のイソシアネートポリウレタンによる高浸透性と塗膜の緻密性を有する為、金属防錆、防食に優れる。
超ハイソリッド且つ低分子シリコンの高配合率と塗膜の緻密性により極めて高い溶剤及び薬品抵抗性を有する。。との事です。
難解なメカニズムですがS社は長年これに取り組んでいますので期待して見てみます。結果が良ければ大変使用範囲が広いです。
S社では現在で2年間暴露OKとの事ですが、こちらでも塩水促進と暴露を見てみます。

サンプル.リアー

写真ではN-8位の淡グレー色に見えますが、ガラスフレークの色です。
塗った状態ではクリアーになります。
ガラスフレークは表層で鱗片状となり被膜強度や膜厚を上げ、外部遮断性を高めます。

鉄ポールの錆面にSP-573クリアー塗布

暴露は錆根の深い雨打たれの鉄ポールで行います。
3種ケレンで錆頭だけ飛ばしSP-573クリアーを刷毛塗りしました。
錆の上からの塗装なので刷毛に錆粉が付いて刷毛が錆色になっています。何分にも不安なので1時間のインターバルで2回塗りしました。

天気の良い屋外ですが、1時間程度で表面のタック感はありません。
タック感はありませんが、錆の深部は半硬化と思いますので時間を置いて白色の上塗りを1回塗りします。
白色の上塗りは大変錆が目立ちやすいので錆が進行した場合判りやすいです。
比較の為、同じポールで一般によく使用されている変性エポキシ系錆止めも塗布します。

浸透性防錆剤SP-573と変性エポキシ系錆止めの比較

浸透性防錆剤SP-573の防錆力確認の為、比較錆止めに一般に広く使用されている変性エポキシ錆止めグレーを並べて塗布しました。

塗布の変性エポキシ系錆止めグレーです。

暴露試験

上塗りは溶剤型アクリル白の1回塗りです。
錆び止めの防錆力確認なので上塗りはあえて1回塗りとしました。
白なので錆発生の場合は判りやすいです。
当分変化は無いと思いますが本日より暴露を開始しました。
上から、
〇変性エポキシ系錆止め
〇浸透性防錆剤SP-573
〇錆転換型錆止め(4/3ブログにて塗布)
の3種類です。

ポールは雨天では雨掛かりするポールです。

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